MVRV Zスコアが示すもの
このスコアのもとになっているのは、ビットコインのネットワーク全体についての2つの値です。
- 時価総額(マーケットキャップ):発行済みのすべてのビットコインを、本日の終値で評価した額。
- 実現時価総額(Realized Cap):使用可能なすべてのビットコインを、オンチェーンで最後に動いた日の終値で評価した額。これは、保有者全体が手持ちのコインに支払った額の近似値です。
時価総額が実現時価総額を大きく上回っているとき、保有者は大きな含み益を抱えています。逆に下回ると、平均的なコインは含み損の状態にあります。Zスコアは、この差を標準化された単位で表します。
MVRV Zスコア =(時価総額 − 実現時価総額)÷ 時価総額の標準偏差
標準偏差は、その日までの時価総額の全履歴から求めます。そのためスコアは、今日の差が、ビットコインの時価総額のこれまでの典型的な変動幅と比べてどれくらい大きいかを表します。
MVRV Zスコア
広く注目される理由
このスコアは、ビットコインのサイクルを最も明快にまとめてきた指標の1つです。非常に高い数値は、市場が保有者の取得コストを大きく上回って評価されていたサイクルの天井付近で現れ、ゼロ未満の数値は、市場全体が含み損に沈んでいたサイクルの底付近で現れてきました。価格(時価総額)とオンチェーンの動き(コインが最後に動いた時点)を組み合わせているため、市場がいま支払っている価格と、保有者が支払った価格の両方を反映します。
見方
一般的な目安は、過去の推移をもとにした慣例的なものです。
- ゼロ未満:時価総額が実現時価総額を下回り、平均的なコインは含み損の状態。
- 0〜2:中程度。
- 2〜5:やや高い。
- 5〜7:高い。
- 7以上:極めて高い(まれ)。
以下の表は、未ログインの訪問者が閲覧できる2019〜2022年のサンプル期間について、当サイト独自のデータから算出したものです。各年の年末値・最高値・最低値と、各ゾーンにあった日数を示しています。この期間には、2019年初めの底、2021年の天井、2022年の下落というサイクル1周分が含まれるため、スコアの動きの全容がわかります。
| 年 | 年末値 | 最高 | 最低 |
|---|---|---|---|
| 2019 | 0.48 | 2.70 2019年6月26日 | −0.36 2019年2月7日 |
| 2020 | 4.64 | 4.66 2020年12月30日 | −0.25 2020年3月12日 |
| 2021 | 1.62 | 7.18 2021年2月21日 | 1.02 2021年7月20日 |
| 2022 | −0.23 | 1.73 2022年1月1日 | −0.36 2022年11月9日 |
| ゾーン | 範囲 | 日数 | 割合 | 最後の該当日 |
|---|---|---|---|---|
| ゼロ未満 | 0未満 | 265 | 18.1% | 2022年12月31日 |
| 中程度 | 0〜2 | 862 | 59.0% | 2022年11月5日 |
| やや高い | 2〜5 | 256 | 17.5% | 2021年12月3日 |
| 高い | 5〜7 | 75 | 5.1% | 2021年4月16日 |
| 極めて高い | 7以上 | 3 | 0.2% | 2021年2月21日 |
日数と割合は2019〜2022年のサンプル期間内のみの集計です。
注意点が2つあります。市場の成長とともに、ビットコインのサイクルを追うごとに極端な数値は小さくなってきました。そのため、7のような固定のしきい値には、今後の天井では届かない可能性があります。また、スコアは数カ月にわたって同じゾーンにとどまることがあります。高い数値は、取得コストに対して市場が割高に評価されていることを示すだけで、それがいつ変わるかは示しません。
現在値
このページ上部の数値は今日のMVRV Zスコアとそのゾーンで、最新の日次値(UTC基準の1日が終わるまでは「途中経過」と表示された本日の値)にもとづき、1時間ごとに更新されます。ゾーン:0未満、0〜2は中程度、2〜5はやや高い、5〜7は高い、7以上は極めて高い。ログインしていない場合、チャートには2019〜2022年の固定のサンプル期間がすべて表示されます。無料アカウントを作成すると、全期間の日次データを表示できます。アラートとダウンロードはPlusプランの機能です。
算出方法
CryptoKeyholeは、自社のBitcoin Coreノードのデータから次のようにスコアを算出しています。
- 時価総額:実際に発行されたすべてのBTC(各ブロックのコインベースから手数料を差し引いた額)× その日の終値(翌日のUTC午前0時時点)。
- 実現時価総額:使用可能なすべての未使用アウトプットを、それぞれが作られた日(UTC基準)の終値で評価した額。当サイトの価格履歴の開始日(2010年7月17日)より前に作られたアウトプットは取得コストが不明なため、ゼロとして数えずに除外しています。使用不可能であることが証明できるアウトプットと、ジェネシスブロックの報酬は除外しています。
- ばらつき:2010年7月17日以降、その日までのすべての日次時価総額の母標準偏差。
- スコア:(時価総額 − 実現時価総額)÷ ばらつき。40桁の10進演算で計算。
価格:2026年10月2日まではCC BY 4.0ライセンスで公開されている過去の日次データセットを使用し、それ以降は当サイトがUTCの日付の変わり目ごとに記録した価格を使用しています。2つの値が対象とするコインはわずかに異なります。時価総額は発行済みのすべてのBTC、実現時価総額は作成時の価格がわかっている使用可能なBTCが対象です。
知っておきたい限界

よくある質問
MVRV Zスコアとは?
ビットコインの時価総額から実現時価総額を引き、時価総額の過去の標準偏差で割った値です。コインが最後に動いた時の価格に対して市場がどれだけ高く(または低く)評価されているかを、時価総額の通常の変動幅を単位にして測ります。
MVRV Zスコアが高いとされる水準は?
約7を超える数値はまれで、過去のサイクルの天井付近で現れたため、極めて高い水準とみなされてきました。ゼロ未満は時価総額が実現時価総額を下回っていることを意味し、過去のサイクルの底付近で起きています。当サイトの2019〜2022年のサンプル期間について、各ゾーンに何日あったかをこのページの表で示しています。
今日のMVRV Zスコアは?
このページ上部の数値が今日のMVRV Zスコアとそのゾーンで、1時間ごとに更新されます。ログインしていない場合、チャートには2019〜2022年の固定のサンプル期間が表示されます。無料アカウントで全期間の日次データを表示できます。アラートとダウンロードはPlusプランの機能です。
MVRV ZスコアとMVRV比率の違いは?
MVRV比率は、時価総額を実現時価総額で割ったものです。一方、Zスコアは両者の差をとり、その差を時価総額の標準偏差で割って標準化します。そのため、規模が大きく異なるサイクル同士でも数値を比べやすくなります。
MVRV Zスコアは売買シグナル?
いいえ。保有者の取得コストに対する評価の水準を示すものです。過去のサイクルの転換点では極端な数値が現れてきましたが、スコアは数カ月にわたって高いまま、あるいは低いままのことがあります。本ページの内容は投資助言ではありません。
このページの数値は、公開されているチェーンデータと収集した市場データからCryptoKeyholeが算出し、1時間ごとに更新しています。各数値の算出方法とデータソースはチャートのリンク先に記載しています。本ページの内容は投資助言や予測ではありません。